新たな挑戦と34ヶ月の想い。

「私たちの新たな挑戦」

▶︎ ゆうぼく“初”の妊娠からの一貫肥育
▶︎ ゆうぼく“初”の牛種への挑戦
▶︎ 一般的にほぼ流通しない希少牛

今から遡ること2年と10ヶ月前、ある母牛のお腹に新しい命が宿りました。

ゆうぼくで初めての繁殖経験となるこの仔牛は、黒毛和牛と交雑牛の両親を持つ『F2(黒毛和牛の血統が75%)』
 一般的にほとんど流通がないこの品種は、わたしたちゆうぼくにとっても初めての試み。

『初出産』『初品種』という2つの挑戦でした。


夜中に生まれたときの写真。
生まれた直後に仔牛を舐める(リッキング)
という母牛ならでは行動です。

牛と関わる農業の色々なかたち。

一般的には知られていませんが、命を無駄にしないように畜産業は酪農、繁殖、肥育の分業体制で循環する形が一般的で、出産から肥育出荷までを一貫して行う農家はとても少ないんです。

乳用牛がミルクを出すのは出産後のみのため、酪農家は繰り返し妊娠と出産をさせる必要があります。その時に生まれてきた仔牛を引き取り、肉用牛として肥育することが私たち肥育農家の基本的な役割です。

和牛の場合は繁殖農家から8ヶ月齢程度の素牛と呼ばれる若い牛を導入し肉用牛として育てます。そんな理由から肥育農家では牛の出産や母牛からの授乳を見る機会が実はほとんどないんです。


スヤスヤと寝ている子牛の時の1枚。
子牛は体力、免疫力も低いため風邪をひきやすいんです。
寒さから身を守るために子牛専用のベストを着ています。

妊娠から肥育まで34ヶ月の想い。

そんな私たちが牛の妊娠と出産に挑戦し、妊娠から10ヶ月後、元気に生まれてきてくれる姿に立ち会い、母牛からの授乳を実際に目にすることも出来ました。そして24ヶ月の間愛情をこめて育ててきました。

この試みで、改めて「命をあつかい、命をいただく仕事」という自分たちの仕事の責任を強く感じました。

そして、当たり前や常識ではないことに挑戦し、実現することの大切さと、新しい価値を創っていけることにワクワクする心を感じることが出来ました。妊娠してから34ヶ月の想い。そして一般的にはほぼ

流通することのない貴重な牛種に挑戦した“心意気”のようなものも一緒に感じていただければ嬉しく思います。